クイーンは私が問いただすと静かに語りはじめた。 「私はあなたの母上、ニア様の従者でした。」 彼女が言うにはこうだった クイーンがニアと出会ったのは六十二年前のこと。 荒野でニアが倒れているのを見つけた。 クイーンの娘の彼女は面白半分で城へ連れ帰った。 ニアが目覚めたのはそれから一週間後だった。 瞳のいろは左がバイオレット、右がバタースコッチと不思議な色合いだった。 背中の羽は……… 無かった。 .