「……はぁ」 彼女にはばれないように小さくため息をつく。 そして彼女の持ってきた服に渋々着替える。 フロウは服の手持ちが少ない (というか舞踏会のドレスを入れて四着だけだ) 私に、毎日服を用意してくれる。 だが…… その服は彼の趣味のものばかりで、背中が開いた白いレースの服か、ピンク。 それかゴスロリだ。 今日はピンクのかわいらしいワンピースだった。 「いこう、セシル。」 私がそういって扉を開けると、廊下のむこうからフロウとイアが来ているのが分かった。 .