「きゃっ!!」


キキ―っという音とともに、あたしはチャリごと倒れた。


「あ、ごめん!!大丈夫?」


声をかけてきたのは驚くほど端正な顔立ちをした男性。


スーツ姿のところを見ると会社員なのだろうか。


「君・・・鐘蘭高・・・?」


「え、あ、はい」


あたしの手を取って起こしながらそんな質問をした。


「そっか。・・・ごめんね、大丈夫?」


「はい。あたしこそ、ごめんなさい。」


そう言うと、あたしは服をちょっとほろってからチャリを起こして跨る。


「ちょ、遅刻しそうなんで行きますね!!すいませんでした!!」


それだけ言ってまた全力でチャリをこぐ。


「あ・・・ちょ・・・」


さっさと去って行ってしまった少女を呼び止めようと伸ばした手は空をつかむ。


「・・・・・何年生かな・・・」


ポツンとそう呟くと、彼は我に返ったように駆けだした。