向かった先は、昨日と同じく水ノ宮神社、楓の家へと足を早めて向かった。
インターホンを鳴らし、挨拶をし、居間に通された。
そこにいたのは、楓の祖父、春治と、パジャマに上着を羽織った楓だった。
楓の額には、まだ熱があるのか、熱を冷ます冷却シートが貼られていた。
「やぁ、雅人君。いらっしゃい」
いつになく、春治の声に嬉しさの艶のようなものがあった。
「こんにちは。あの……、楓は、もう大丈夫……なんですか?」
と、オロオロした口調で二人に聞いた。
「なによぉ!私が起きてちゃ変なの? 」
「いや、そうじゃなくて、ケガ本当にもう大丈夫なのか? 」
そう雅人が訊ねると少しの沈黙が続いた。
「……雅人、ごめんね。私のせいで代わりを……ってことになって……。それと運んでくれて……ありがとう」
楓はプイッと少し照れながら、礼を言った。
「いや、僕の方こそ、着くのが遅れてごめん!ケガさせて本当にごめん!」
「やだ!なにそんなに謝ってるの? ケガなら大丈夫よ。もう。大丈夫だからさ……。謝んないでよ」
「う、うん……。ごめん」
何度も謝る雅人に楓は、頬を赤らめて
「座ったら? 」
と、促し雅人は、楓の隣に座った。
「二人とも、話してもよいか? 」
祖父の春治が、楓と雅人の方を向き、昨夜のことを雅人から聞いた。
楓を知っている者である可能性があること。その者は操り針子に『主様』と呼ばれていること。佳織の部屋の結界が邪魔だと話していたこと。主と呼ばれる者は、操り針子を使い何かを狙っていること、それは楓の命かもしれないということを……。
「ふぅーん。やっぱりね」
楓は話を聞いてから言いだした。
「あの時も私の名前を言っていたし、その後も言っていたということは私を知っている者に間違いはないと思うわ」
――それに……私を主にって言ってたし。
三人で話した結果、操り針子の後ろで楓を知っている者の正体を突き止めることを第二優先にした。
なぜそこまで楓にこだわるのか、そのものは一体誰なのか……。
インターホンを鳴らし、挨拶をし、居間に通された。
そこにいたのは、楓の祖父、春治と、パジャマに上着を羽織った楓だった。
楓の額には、まだ熱があるのか、熱を冷ます冷却シートが貼られていた。
「やぁ、雅人君。いらっしゃい」
いつになく、春治の声に嬉しさの艶のようなものがあった。
「こんにちは。あの……、楓は、もう大丈夫……なんですか?」
と、オロオロした口調で二人に聞いた。
「なによぉ!私が起きてちゃ変なの? 」
「いや、そうじゃなくて、ケガ本当にもう大丈夫なのか? 」
そう雅人が訊ねると少しの沈黙が続いた。
「……雅人、ごめんね。私のせいで代わりを……ってことになって……。それと運んでくれて……ありがとう」
楓はプイッと少し照れながら、礼を言った。
「いや、僕の方こそ、着くのが遅れてごめん!ケガさせて本当にごめん!」
「やだ!なにそんなに謝ってるの? ケガなら大丈夫よ。もう。大丈夫だからさ……。謝んないでよ」
「う、うん……。ごめん」
何度も謝る雅人に楓は、頬を赤らめて
「座ったら? 」
と、促し雅人は、楓の隣に座った。
「二人とも、話してもよいか? 」
祖父の春治が、楓と雅人の方を向き、昨夜のことを雅人から聞いた。
楓を知っている者である可能性があること。その者は操り針子に『主様』と呼ばれていること。佳織の部屋の結界が邪魔だと話していたこと。主と呼ばれる者は、操り針子を使い何かを狙っていること、それは楓の命かもしれないということを……。
「ふぅーん。やっぱりね」
楓は話を聞いてから言いだした。
「あの時も私の名前を言っていたし、その後も言っていたということは私を知っている者に間違いはないと思うわ」
――それに……私を主にって言ってたし。
三人で話した結果、操り針子の後ろで楓を知っている者の正体を突き止めることを第二優先にした。
なぜそこまで楓にこだわるのか、そのものは一体誰なのか……。

