コホン――。咳ばらいをした祖父を見て体がピグッとした佳織を見て、やれやれと思い
「おじいちゃん!もう……こんな時に。佳織がびっくりするじゃない!」
キッとした目で言うと、
「あぁ、すまんすまん」
「ごめんね。佳織、落ち着かないでしょ?ゆっくり話せば大丈夫だから。ここにちゃんといるからさぁ、ねっ」
困った子犬のような目で私を見つめ、ただコクリと頷き、深く深呼吸をし、佳織は話し始めた。
学園祭の時、仮装行列の時、出発する寸前で針を使ったこと。その夜から、銀色の長い髪みたいな変なのが毎晩ベッドに現れること。そして今日、授業中にその変なのが先生と一緒に教室に入ってきて、楓を含めて他の生徒がたくさん一瞬にしていなくなり、突然倒れこんで現れたことを、つたない言葉で楓が補足しながら、話した。
そして……母親に相談して楓に頼んでお祓いしてもらえるようにしてここに来たことを伝えた。
「それは大変じゃったのう。じゃが……針は行けないのぉ。自業自得と言ってしまえばそれまでじゃ。今のところお前さんには何もついてはおらんが、お祓いするかい? 」
祖父は言う。確かに今は何かが取り憑いているわけではない。しかし呼び寄せる可能性があるから『祓いをするか』を聞いているのだろう。
「本当に何も憑いてないんですか? 」
今にも泣きそうな目をしながら佳織は、祖父に聞いた。
「ああ、何もついてはおらん。じゃが、一度ならずも何度もそのものを見ているのであれば、祓いをし符を渡そう」
佳織はしばしの間床を見ながら考えているようだ。
「あの……母にも言われて……。やっぱりお祓い、お願いします」
顔を上げ、佳織は祖父に伝えた。
うむと頷き、祖父はご神体の方を向き、楓も少し前に座り祖父と共に柏手を打ち、祓いの儀式へと入った。
「おじいちゃん!もう……こんな時に。佳織がびっくりするじゃない!」
キッとした目で言うと、
「あぁ、すまんすまん」
「ごめんね。佳織、落ち着かないでしょ?ゆっくり話せば大丈夫だから。ここにちゃんといるからさぁ、ねっ」
困った子犬のような目で私を見つめ、ただコクリと頷き、深く深呼吸をし、佳織は話し始めた。
学園祭の時、仮装行列の時、出発する寸前で針を使ったこと。その夜から、銀色の長い髪みたいな変なのが毎晩ベッドに現れること。そして今日、授業中にその変なのが先生と一緒に教室に入ってきて、楓を含めて他の生徒がたくさん一瞬にしていなくなり、突然倒れこんで現れたことを、つたない言葉で楓が補足しながら、話した。
そして……母親に相談して楓に頼んでお祓いしてもらえるようにしてここに来たことを伝えた。
「それは大変じゃったのう。じゃが……針は行けないのぉ。自業自得と言ってしまえばそれまでじゃ。今のところお前さんには何もついてはおらんが、お祓いするかい? 」
祖父は言う。確かに今は何かが取り憑いているわけではない。しかし呼び寄せる可能性があるから『祓いをするか』を聞いているのだろう。
「本当に何も憑いてないんですか? 」
今にも泣きそうな目をしながら佳織は、祖父に聞いた。
「ああ、何もついてはおらん。じゃが、一度ならずも何度もそのものを見ているのであれば、祓いをし符を渡そう」
佳織はしばしの間床を見ながら考えているようだ。
「あの……母にも言われて……。やっぱりお祓い、お願いします」
顔を上げ、佳織は祖父に伝えた。
うむと頷き、祖父はご神体の方を向き、楓も少し前に座り祖父と共に柏手を打ち、祓いの儀式へと入った。

