「…ああ、なるほど。よろしくね。」 恵は納得したように笑った。 「あ、よろしく。」 隼人もつられて真昼を見る。 「で、裕太?」 恵の問いかけに、裕太はニヤリと笑った。 恵と隼人の肩を掴むと、小声でしゃべりだす。 「あいつ、帰国子女なんだ。しかもアメリカから。本場だぜ、本番。で、声もあれだし、ギターもやってるらしい。どう?」 「…悪くない。むしろ、好条件。」 「願ったり叶ったりだね。」 恵と隼人が笑ったのを見て、裕太はコクリとうなずいた。