まさかの振り出しに戻る。
「あ、のさ…」
「ん?」
真昼はカバンの中に手を突っ込んだはいいものの、取り出すのが少し嫌に思えてためらった。
そうするうちに、恵と隼人が自転車を出してきてしまう。
「あー…なんでもない。」
真昼は曖昧に笑ってごまかした。
「あー…そう?」
「うん、」
裕太も首はかしげたが、深くは追及してこなかった。
「じゃあ真昼ちゃん、ぜひまた来てね!」
「うん、じゃあね、かなえちゃん。」
「バイバーイ」
かなえに手を振り返してから、真昼は裕太のうしろの荷台にまたがった。
気まずい空気が流れるが、2人で恵や隼人に勘づかれないように取り繕うとする。
「ゆ、裕太。乗ったよ。」
真昼は裕太の背中を叩いた。
「あ、おぅ……じゃあ、行くぞ。」

