皆で昇降口までいって解散した。

「さくら、今日つらそうな顔してたけど何かあったのか?」

「…別に、何もないよ・・・」

動揺しちゃったから、絶対何かあったって分かるよね。

「そっか。何かあったら頼れよ」

鈴木君はそう言ってわたしの頭をポンポンとする。

鈴木君の手、あったかい。

「ありがとう。ねぇ、何であの高校に受験したの?」

「家が近かったから(笑)」

「ソレ、わたしも!って言ってもわたし頭良くないから猛勉強したんだよー」

ホントに中3の夏は死ぬかと思った。

「俺、余裕だった。ちょっと自慢」

「十分自慢できるって!」