「藍原・・・髪の毛切られたこと、なんで俺に話してくれなかった?」




肩に置かれた手は髪の毛に触れた。今は先輩が好きだと言った長い髪。



思いは断ち切れなかったんだ。先輩は優しく髪を撫でながらそっと呟く。




その問いかけにうまく答えられない。だって私は大好きだった先輩より黒岩さんを信じたんだから。



関わりたくないと思ったのと同時に先輩から彼女がいるって聞かされることが何よりも嫌だったの。