『おめでとう』が言えない自分が憎らしい。亜樹さんがそっと肩を抱いてくれた。
「・・・綺麗ですね」
「そうね。でも、あたしのほうがもっと綺麗になるつもりだから」
「そうですね」
「いいな、亜樹。その自信が好きだった」
「ありがとう。でも、あたしは大ちゃんのものですから」
小声で話すこの会話が少しだけ気持ちを和らげてくれた。
でもちゃんと見なくちゃいけないのに、やっぱり私はダメ人間で挙式中ずっと俯いたままで笑うことすらできなかった。
「それでは新郎新婦が退場されます。皆様、拍手でお送りください」
「・・・綺麗ですね」
「そうね。でも、あたしのほうがもっと綺麗になるつもりだから」
「そうですね」
「いいな、亜樹。その自信が好きだった」
「ありがとう。でも、あたしは大ちゃんのものですから」
小声で話すこの会話が少しだけ気持ちを和らげてくれた。
でもちゃんと見なくちゃいけないのに、やっぱり私はダメ人間で挙式中ずっと俯いたままで笑うことすらできなかった。
「それでは新郎新婦が退場されます。皆様、拍手でお送りください」

