本当の好きを教えてあげる〜番外編完結〜

次の日、会社では話さないと言われているから翔くんには聞けない。


だから彼が席を離すたびに何度も立ち上がりそうになった。



でも、ここでは話せない。話したいのに話せない。私はメールが来るまで待つしかできないんだ。




《5分後に資料室に来て》




そのメールが届いたのは午後2時。メール一通だけでこんなに嬉しい。



逸る気持ちを抑えつつ席を立つと亜樹さんがニコッと笑ってくれた。大丈夫。そんな言葉を言ってくれたみたいだった。