「いつでも連絡して。俺で良かったら話聞くから」
帰り際に渡された広重さんの名刺。
亜樹さんが降りた後のタクシーの中でぼーっとそれを見つめていた。
たくさん話を聞いてもらって優しくしてもらった。ただそれだけ。何もない。
「さくら、充は素敵でしょ。でも気をつけて。充は無自覚、無意識なの。ある意味、翔真より魅力的。だから怖いの。あたし、翔真の後に彼氏がいたんだけど、ずっと充にアプローチされてた。彼氏が好きだったのに充が気になって、気になって。でも、充とは付き合えなかった」
「・・・どうしてですか?」
帰り際に渡された広重さんの名刺。
亜樹さんが降りた後のタクシーの中でぼーっとそれを見つめていた。
たくさん話を聞いてもらって優しくしてもらった。ただそれだけ。何もない。
「さくら、充は素敵でしょ。でも気をつけて。充は無自覚、無意識なの。ある意味、翔真より魅力的。だから怖いの。あたし、翔真の後に彼氏がいたんだけど、ずっと充にアプローチされてた。彼氏が好きだったのに充が気になって、気になって。でも、充とは付き合えなかった」
「・・・どうしてですか?」

