本当の好きを教えてあげる〜番外編完結〜

朝一に森下さんのところに来ると工事前でバタバタとしていたのに森下さんはずっと机上で黙々とパソコンを操作していた。


どうやら、辞表は工事で走り回ることが原因だと思われてしばらくは電話番や机上での仕事を命じられたらしい。


作業服の人たちが現場に行った後、彼は私の待つ休憩室にやってきた。


本当は自ら志願して下請け会社に異動したくらいこの仕事が好きなのにね。


だから、私なんかのためにそんなものを出さないでほしい。


ごめんなさい。
あなたの気持ちを蔑ろにして。