本当の好きを教えてあげる〜番外編完結〜

その声が優しくて愛しくてたまらなくて。私は先輩に駆け寄った。



ただ強く抱きしめてほしくて。
先輩で満たしてほしくて。



「藍原?」




「先輩、ごめんなさい。全部高城さんから聞きました」




ギュッと先輩の背中に手を回す。でもその手は私じゃない人の手でゆっくりと下ろされた。





「本当に高城は余計なことばっかり話すよな。あいつさ、俺に告白したときも『本命がいてもいいからテクニック磨くためにあたしを利用しなさい』って言ったんだぜ」