その言葉の後に一瞬の触れるだけのキス。こんなに離れたくない、不安でいっぱいで押しつぶされそうな気持ちは初めて。



だから・・、自分の目で確かめたかった。「アキ」が誰なのか。





でもそんなことするんじゃなかった。知らなければこんなに苦しくて辛い思いをすることなんてなかったから。




先輩の車をタクシーで追いかける。着いた先は会社近くのハイツ。



気づかれないように後をつけた。1番手前の部屋のチャイムを鳴らす。


私は階段から隠れて中から出てくる人を息を飲んで待っていた。