「先輩?」




「余裕ないって言っただろ。でもまだ手は出したくないからせめてこうさせて」




手は出したくない?なんで、彼は付き合った初日、いや付き合う前に手を出した。



彼しか知らない私はどうしても比べてしまう。それと同時に私はこの状況にドキドキとはまた違うものを感じていた。




「あの、私、別に・・・その、初めてじゃ・・
・」




そう口を開いた瞬間、強い力で腕を引かれそのままドアに背中を押し付けられる。両手も拘束されてドアに押し付けられた。


鋭い瞳で私を射抜く視線に耐えきれずつい下を向いた。



最近の先輩はなんだか私の知らない男の人に見えることが多くてその度に戸惑いと胸の高まりを感じてしまう。