でも、落ち着いてなんていられないよっ
!このままじゃ……私、ほんとにお母さ
んに殺されるよ~……!
テストまで、あと一週間となった今日。
数学だけが、このままじゃ範囲まで追い
付きそうに……ていうか理解できそうに
ないこの現状。
「……ああ、そういうことね」
私の理由を聞いて、なるほどね、と頷く
律希ちゃん。
そして、律希ちゃんはケータイをポケッ
トから取り出すと、何か操作し始めた。
「よし、これでオッケー」
「え?律希ちゃん、なにしたの?」
なにがオッケーなの?
だけど私の疑問には答えずに、ニコニコ
……いや、ニヤニヤしてる律希ちゃん。
なんなんだろう、と首を傾げていたら、
突然、教室のドアが開けられて……。


