【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~






◆◆◆



離宮君が私の家庭教師をしてくれるのは
、毎週火曜日、木曜日、土曜日の三日間




だけど……。



「ダメ、絶対無理……」



ある日の放課後、私は数学の教科書を胸
に抱きながら、机に突っ伏した。



そんな私に気付いた律希ちゃんが、不思
議そうに私を見てくる。



「なに。どうしたの、杏子」


「うう……律希ちゃ~ん……」



助けを求めるように律希ちゃんを見上げ
ると、よしよし、と頭を撫でてくれる。



「こ、このままじゃ……ま、また鬼が…
…」


「うん、落ち着こうか、杏子」



ぶるぶると震える私を宥めるように、そ
う声をかけてくれる律希ちゃん。