濡れた艶やかな黒髪。 ほんのりと上気した頬。 眠いのか、トロン、とした瞳。 ……ほんと、無防備すぎる。 やっぱりこんな状態の杏子と寝るのは無 理だ。 「じゃあ皐君、寝ようか」 「ああ。……でもベッドは、杏子が使っ て」 そう言うと、きょとんと首を傾げる杏子 。 「俺は床で寝るから」 「でも、お布団ないよ?」 「……平気だから」 そう言うと、杏子はムッとしたような表 情になって。 「そんなのダメっ!」 と言うと、俺をベッドへと引っ張りこん だ。 「おわっ!?」