【完】カテキョはイケメン王子様!~アブナイ恋のお勉強~






ドキドキドキドキと、心臓があり得ない
速度で脈を打つ。



ずっとドキドキが止まらずに、火照った
身体をどうにか落ち着けていると、ポツ
リ、と皐君が呟いた。




「……杏子があまりに可愛いのと……あ
と凌斗にムカついて、暴走した」

「え……?」

「だってもう杏子は俺のなのに……。ま
だ杏子を狙ってるとか、凌斗、ムカつく




そう言いながら、拗ねたような表情を浮
かべる皐君。



そんな皐君が可愛くて、クスッと小さく
笑った。



「凌斗君は、皐君と恋人になれて、よか
ったな、っていってくれたの。だから、
さっきのは律希ちゃんがからかっただけ
だから……」



そういうと、ぎゅう、と抱き締められて




「……あんまり妬かせないで」



と、甘えるような声で皐君がお願いして
きたから、私もそれに応えるように抱き
締め返した。