《1位 離宮皐 500/500》
開いた口が塞がらない、ってきっとこう
いうこと。
もしかして1位かな、とは思っていたけ
ど、でも……。
「ま、満点……」
え、それってあり得る事なの?
全ての教科で一問もミスらないとか、そ
れってあり得るの?
す、すごすぎだよ……。
「さ、皐君すごいね……」
「ああ、あれ?別に、たまたま調子がよ
かっただけ」
皐君は平然と、そう言うけど。
たまたま調子が良くても満点なんて取れ
ないよ、なんて思っていたら、後ろから
不機嫌そうな声が聞こえてきた。
「お前は年がら年中調子がいいのかよ」
その声の主を振り返ると、それは不機嫌
そうに眉を寄せた凌斗君だった。


