その自由になった両手で、律希ちゃんを
抱き締めた。
何故か律希ちゃんは耳まで真っ赤。
「律希ちゃんどうしたの?具合悪い?大
丈夫?」
「へ、変態がいる……てゆーかもう、心
臓破裂しそう……」
「は、破裂っ!?」
それは大変!
項垂れるようにそう言った律希ちゃんに
ビックリして、あわてて律希ちゃんの顔
を覗き込む。
「だだだ、大丈夫!?」
「ん……。や、やっぱダメ」
「えと、えと……。あ、じゃあ、向こう
の岩場でちょっとお休みしよう!」
そう言って律希ちゃんと、少し遠くの方
にある岩場に向かおうとすると。
「おい、杏子……」
と、皐君の声が聞こえてきたから。
皐君の方を振り向いて、


