少しだけ前に居た萱島君がこっちを振り
返ってそういってくれた事で、少し怖い
オーラが和らいだ。
「ん、行くか」
萱島君にそう返事をしたのは凌斗君で、
ほっと息をつきながら、両手を二人に握
られたまま、律希ちゃんたちの所へと向
かった。
律希ちゃんたちの所に行くと、律希ちゃ
んと吉馬さんは、何かもめてるみたいで
。
近くに行くと、「近寄るな変態!」とい
う律希ちゃんの叫び声が聞こえてきた。
ビックリしてそっちを見れば、逃げ回る
律希ちゃんと、それを笑顔で追いかける
吉馬さん。
……鬼ごっこ?
きょとんとしていると、律希ちゃんが私
に気付いて。
「あ!杏子ーっ!」
と言いながら私に抱きついてきた。
その衝撃で少し後ろによろめくと、自然
と皐君と凌斗君の手が離れる。


