「えーっ!マジかよ自覚しちゃったの!
?」
ガタッと椅子から立ち上がって、そう叫
んだ。
それまでは小声で喋ってたから特に注目
されなかったけど、さすがに今のは注目
の的になってしまった。
めんどくせえな、とため息をつく。
「吉馬、授業中だぞ」
「ええー……もー。気づくのはえーよー
」
だらだらと項垂れながら、机に突っ伏す
吉馬。
……なんなんだよ、その反応。
「なんでそんな残念そうなわけ」
小声でそう言うと、吉馬が俺を見上げた
のがわかった。
「えー。だってさすがに自覚するのはも
っと後だと思ってたし。皐のこと、苛め
るつもりだったのにー」
オイコラ。
なにさらっといってくれてんの。


