そして、萱島君の悲痛な叫びが轟きなが
ら……。
写真撮影は終わったのです……。
「この写真さ、「俺彼女いるから」って
言えば女避けになるよな」
写真館を出ると、千明君が撮った写真を
翳しながらそう言った。
そこには、萱島君に頬を寄せて、口角を
上げる千明君と、目が潤んだ、膨れっ面
の萱島君が写ってる。
「ちょ、やめてよ!?俺のことそんなこ
とに使うの!」
「いいじゃん別に」
「絶対嫌だ!ていうかこれ、誰にも見せ
んなよ!……もうほんと苛めだ。人権の
侵害だ!」
そう言って、グスッと鼻を啜る萱島君。
コスプレしたがってたのは萱島君なのに
、なんでか可哀想な結果になっちゃった
。
「そろそろ休憩しない?」


