「なんで俺がアンタに同情しないとイケないの?」 「だ、だって携帯見たって……」 「人それぞれだろ。意外とアンタ面倒いね」 うじうじしていると千葉くんがバッサリ切り捨てる。 その言葉にジーンとキた。 一言余計だったけど。 十人十色ってやつ? 千葉くんは優しいね。 わたしが見る側だったら笑ってるかも。 メール履歴すらないなんて。 通話履歴もお母さんが並んでる。 それだけだと華の女子高生の携帯だとは分からないだろう。