「じゃ、いまから届けに行く」 「………え?」 「あと10分くらいで片瀬の家に着く」 「え、あ、あの、悪いから明日学校で渡してくれても、」 「ついでだから。じゃあ」 「ちょ、」 ツ―――… ツ―――… 一方的に切られた通話。 わたしの家に来る? 結局誰なんだろう。 それもあと数10分で解ること。 まず彼は私の住所を知っているらしい。 徐々に絞られてくる。