天使の歌声


「要ってお母さんみたいだよな。」

「誰かさんがもっとしっかりしてくれたら
俺も楽なんだけどな。」

「ごめんなさい…。」

「拭いたらとっとと帰るぞ。」

「あっ、ちょっと待って…。」

急いでジュースを拭き取り
ギターをケースに直して
帰る準備をしていた時、


『♪~…』


耳に微かに歌心が聴こえた。


「えっ?」

「どうした?翔太。」

要の質問には答えず
もう一度耳を澄ませた。

『♪~♪~…』

やっぱり聴こえる。

「翔太?」

「ごめんっ要!!先に帰ってて!!」

「はっ!?ちょっ…お前荷物…」

翔太は荷物を置いたまま
公園を出ていった。