「っていないのか……。 莉乃いるか?」 瀬越の声が聞こえ、カーテンを開ける。 「瀬越……?」 「具合はどうだ?」 珍しく心配そうな顔をして見てくる瀬越。 そんなに見られると、顔に熱が溜まってしまうじゃないかっ 「ちょっとだるいけど……多分帰れると思う。」 そう言いながらも、ふらふらしている私の体。 「意地とか張らなくていいから。 一緒に帰ってやるよ。」 本当に心配そうな声で言うもんだから、断るに断れない。 「部活とかは?」 「俺は入ってねぇよ。たまに助っ人するくらいだし。」