獲物の背後に周り金属バットを振り上げる。

かんーっ!と金属と骨のぶつかり合う音が響きもう一度力強く振り上げやわらかそうな部位へとめり込ませれば、

ぐじゅり、と



「え……、」



そう、なるはずだった。


されど金属チャイルドがバットを振り下げるよりも早く、腹部に何かが貫通した。


じわりと広がる熱。
だけど対照的にひんやりと、


氷柱(つらら)が刺さっていた。


だらりと垂れる赤々とした体液に、体温によって少しずつ溶かされた氷の雫。



「誰じゃ?わしの背後を襲おうとした腑抜けな輩とは」



しまった、相手が悪かった。


そう思うも時既に遅し。

目の前に佇むゴスロリっ娘からはもう誰も逃げられまい。