「‥‥‥アイツ」 次の次の走者にはアイツがいた。 ‥‥何回競争出るの? ま、一人1回は強制でそのあとは何回でも出ていいから大丈夫だけど。 「ねね、綾乃。あそこに仲川くんいるよっ!」 智美は少し興奮ぎみに話掛けてきた。 「うん‥」 「何引くんだろーねっ!」 さっきの事を思いだし、私は静かにアイツを見つめた。