「俺も綾乃の事名前で呼んでるじゃん」 「いやいや、それはアンタが勝手に呼んでるだけ‥」 「ほらっ!アンタって言った!」 奴は私の言葉を遮り、私の方に指を指しながら言った。 「てことで、今から拓真でよろしく」 そうにこやかに笑う前の席の奴。 「いや、よろしくって‥」 言われてもねぇ‥? 今さら名前でなんて恥ずかしくて呼べないって。