彼が、こんなにキチンと頭を下げるとこなんて、初めて見た。 




それも、私に向かって…





相変わらず不器用だけど、まぁ今ので許してやるか。



私も、人の事は言えないしね。






「あの… 返事は…」



「はい、よろしくお願いします。」




今度は、私が頭を下げた。





「はぁー… ビビらせんなよ…」




そばのブランコに、ドカッと座る隼人。




「だって、けじめはつけないとね!」




フフッと笑い、隣のブランコに座る私。






「ははっ… 俺、尻に敷かれそ…」



彼が小さく呟いた。




「えっ? 何か言った?」



「いえ! 何でもないです!」




ホントは、聞こえたんだけどね。