「まぁ!そうなんですね!おめでとうございます!」



店員さんも満面の笑み。






「今日は… これを買うの?」




戸惑いながら彼を見る私に



「そっ。でもこれって、代わり映えしないんだな。どれも同じに見える。好きなの選べ。」




また私に、選択をゆだねる隼人。






結局、店員さんにもアドバイスしてもらい、シンプルな物を選んだ。







私は何となくスッキリしないまま、お店を出た。








食事をし、家に帰る途中




「そろそろ、名前も変えるか。 成海夏実。 うーん… 『な』が続いて響きはイマイチだけど。仕方ないか!」




近くの公園を横切りながら、隼人が切り出した。







「…嫌だ。」




私はそう言って、立ち止まった。