「ここまで、仕事とプライベートをきっちり分けるなんて… さすがですね!」




いずみは感心したように、うなずいてる。




「えっ、どういう事ですか?」




池田まで好奇心タップリの目をする。





「あのねっ…」



「余計な事は言わなくていいの!」




私は、いずみの言いかけた言葉をさえぎる。





池田は去年移動してきた若手で、私と隼人の事を知らない。




この2年でスタッフも結構変わったけど、半分くらいの人は私達の関係を知っていた。





だから、余計に私達はクールに接していた。




もちろん彼に触れる事なんて全くしなかったし、必要な時以外は目も合わせない。








「えーっ! そうなんですか?」




池田の驚く声が、私の所まで聞こえる。





見ると、いずみがコソコソ話してる。






あいつがいる限り…




すぐ、みんなにバレるな。