「何だよ…これ…
小夜が死者って言いたいのか!?」
「おーい!玲!開いたぞ!」
「おっ…おう!」

玲は混乱気味で、園内に入ると同時に
黒猫を探した。

自分の身内が死なないように…
自分の身内を死なせない為に…

「玲?なんか今日変だぞ?」
「ああ…うん、俺暫く休んでるわ」
「わかった…大丈夫か?」
「ああ!二人でイチャついて来いよ!」
「わかった、何かあったら電話しろよ」
「おう!」

小夜は心配そうにこっちを見たが
玲は手を振り、見送った。

小夜と良の繋がっている手を
妬ましく思ったのが本心だったが
今は黒猫探しだ。

ここの遊園地は、
入場券さえ持っていれば、
定員に見せて、出入りは自由。

玲は取り敢えず駐車場から
探すことにした。