あんなことがあってから、もう5日経った。
毎日変わらず屋上に行っているが、夜月シュンは現れなかった。

(もう来ないのか……?)

溜め息を吐いたとき。


「溜め息吐くなよ。幸せが逃げるぞ(笑)」


来た。
……人が心配してたのにさ。


「吸血鬼が幸せって。」
「吸血鬼だって幸せが欲しいんだぜ?」


夜月シュンだった。



「ふふっ、帰ってこなくて良かったのに。」




彼の存在は私のなかで意外と大きなものになっていたみたいだ。