……吸血鬼? そんなもの、本当にいるって言うの? うそ。 そんなわけない。 「あ、はは……。冗談キツいよ、夜月シュン」 こんな身近な人間が吸血鬼? あり得ない。 いや、そもそも人間じゃないのか……? 「冗談……ねぇ。」 夜月シュンはふぅっと息を吐いた。 そして、私にぐっと近付き、 「これで俺が吸血鬼だって分かる?」 そう言って、私の首筋に牙を突き立てた。