「つきましたわ。安心なさい、ここは私の屋敷の地下。しかし、ユリウス様はすぐに突き止めてしまうかもしれません。さ、早く!」

リアンさんに急かされるまま壁に掛かった鏡へと手をのばして飛び込む。


「……!」


がくん、と全身の力が抜ける。


「七海さーん!シュン様によろしくお願いしますねー!!」

遠くからリアンさんの声が聞こえる。


(ありがとう、リアンさん)