ぱたり、と花鈴は本を閉じる。 この日はとても幸せだった、と。 思い返せば、あの頃の私たちは今こんなことになるとは思ってもいなかった。 ハラハラと舞う、桜の花びら。 花鈴はそれを手で受け止めると大きくそびえたつ桜の木を見つめた。 来世は、幸せでありますように。