今は真夜中。




光の無い町はしんっと静まり返っていた。


そんな中をレシルは歩いていく。



あれ以外のメールは届いていない。


一人の人間を探すゲーム。
知らされるのは名前だけ。
そこからその人間の情報を集めてその人物を特定する。



暇潰し程度のゲーム。



「5人も相手がいるとなると…面倒だな」



そんな事をぶつぶつと呟いた。




今までやってきたゲームだってそう。

攻略法が違うからこそ、ゲームは難しいもの……







まあ、俺にはあまり関係ない話か。




その時レシルの視界に、数人の人物が写った。


見ると、そこには男が1人と女が2人いた。みんな17・8ぐらいか。



「同年代か………あ?」
「……」


いつの間にか目の前にいた少年に、レシルはやっと気がつく。

オレンジ色のフードを被る、金糸の様な髪の少年の瞳はレシルをじっと見つめていた。



「お前d「にゅーぷれいやー!」



全て言い終える前に言葉を出されて、レシルは唖然とする。


「ちょっ…お前っ…!」
「オリハル!にゅーぷれいやー!!」


目の前の少年ははしゃぐように、背の高い男のもとに駆けていった。

オリハルと呼ばれた男はレシルを見た。


「君が5人目かい?僕は…」
「ちょっと待った。俺は1人でここに来る様に言われたんだぞ!?」

「それは僕らも同じだよ」
「……は?」


レシルは更に訳がわからなくなりオリハルを見る。


「オリハル。こいつが5人目?」

「うん。ここにいるのはみんなGuiltCrownの参加者。今日を共にする仲間だよ」


その言葉に、レシルは完全に石化した。
そして小さく言った。






「う…嘘だろ………」



まさか……団体戦!?


説明を読まなかったミスが
こんな形で来るなんて……







最悪だ…………