簡素な部屋だった。

四方は真っ白で、接ぎ目のもわからない壁。そして部屋の明かりは、大きな大きな、天窓だけ。

天窓……?

ううん違う。

天井そのものがガラスになっているそこは、見上げれば、逆光の中に人が立っていて……

だからそれが実は、ただのガラス床で、私が眩しいお日さまだと思ってたのは、白々しい照明だと気付かされた。

ひと気のない部屋の中、私はベッドに横たわり、シーツの海の中で、いつまでもひとりきり。

きっとそう。絶対そう。ずっとそう。私は、この広くて四角くて無機質なケースの中で、ずっと。