チワワがうなり声を上げていた。

おじさんはあたし達の靴を遠巻きに眺めながら、曲がり角の奥の方を覗き込んだ。

誰かがイタズラをして靴を投げたと思ったみたいだった。

もちろん角の向こうには誰も居ない。