透明少女 ~フタリキリ~

あれは夏休みの初日だった。

おじいちゃんの地下室は蒸し暑かった。

それでもあたしの背筋には、冷たい汗が流れていたのを覚えてる。

天井では古くなった蛍光灯が、不安定な瞬きを続けていたのも覚えてる。