あれは、俺が中学二年生の時だった…………。
当時俺は荒れていた。
原因は、家族関係。
親父が勤めていた会社が倒産した。
すると、親父は毎日のように酒を飲み、母親に暴力をふるっていた。
母親は泣き叫びながら助けを求めていた。
だが親父は俺にまで暴力をふるうようになった。
毎日、毎日。
俺は耐えきれなくなり家を飛び出した。
居場所がなくなった俺は日頃のストレスを喧嘩で発散するようになった。
喧嘩を売られたら買う。
たとえ相手の意識がなかろうが殴り続ける。
いつしか俺は地元では有名になっていた。
そしてその日もいつものように喧嘩をしていたとき、突然腕を捕まれた。


