「雪也ぃ‼」
「………がはっ」
「ギャハハハハ! 溺れてやがんの‼」
そいつ等は嘲笑いながら雪也さんの溺れていくところを見ていた。
その日は、大雨の後で海も大シケで泳ぐこともできなかった。
「雪也ーーー」
成幸が飛び出そうとした瞬間、成幸の横から黒いものが飛び出した。
一瞬何が起きたかわからなかった。
俺と成幸の前には背の高い男の人、と………
雪也さんを抱えたびしょ濡れの女の人だった。
「息あるか?」
『息は吹きかけといた』
つまり、人工呼吸ということだろうか。
「雪也‼」
「雪也さん‼」
「大丈夫か?」
『うん。』
その後、すぐに救急車を呼んで、突き落としたクソ野郎共は警察に突き出した。
ずっと居てくれた人達に名前を聞いたけど、答えてはくれなかった。
でも、自然に耳にしたその名。
赤と青の冷たい瞳をした、キレイな女。
冷蝶
とーーーーーー
冷たい雰囲気を纏った男。
白冷。

