「んじゃ、校舎とかは適当に回れ。 裕人、仕事に戻れ」 「おう。 お前等、行くぞ」 秋谷は、1-Dと掘られた出席簿を肩に置きながら扉を開けた。 「じゃぁな、志織。 また由薇と来る」 「おう」 納得するのかよ。 何となく呆れていると扉を開けたまま秋谷は部屋を出て行った。 それを追って部屋の外に出ると、廊下から漏れた少し生ぬるい風が頬を掠めた。