「由薇っ………!」 思った以上に小さく吐き出された言葉は自分でも驚くぐらい揺らいでいた。 『………と…』 小さく聞こえたあいつの声。 「由薇っ‼」 裏門に走りながら目を向けると、黒いボックスカーに首をもたげて苦しそうに顔を歪めた由薇が男に抱えられていた。 男達はドアを閉めて急スピードで飛び出した。 「由薇………っ… クソッ」 追いかける、なんて無意味なことはしない。 「千尋‼ 由薇のGPS追え‼」 「やっぱり族関連か………っ」 千尋は唇を噛みながらパソコンを乱暴に叩いた。