「ねーねー、誰か犬用ブラシ持ってないー?!」
男がブラシって時点でアウトなのに何で犬用ブラシだよ。
「あー………誰か避妊具持ってなー「何そのお題?!」
「………ちゃんと俺はオブラートに包んだぞ。
本当はまんまに書いてあんだからな」
高校の体育祭としてどうなんだ、そのお題。
『………』
1人遅れて紙をとった由薇はフラフラと裏庭に向かって歩いて行った。
「……? 裏庭? 雑草か何かってこと?」
「そんなもんだろ」
「そこら辺にも生えてねぇか?」
成一が1番にゴールした。
まぁ、メンツの奴に買いに行かさせてたしな。
メンツの奴は、顔を真っ赤にして帰ってきた。
真っ昼間から盛ってる奴としか思われねぇからな。
その間に衣緒は何処から持ってきたのか知らないがゴールして。
他も着々とゴールをしたが、由薇だけは一向に姿を見せなかった。
「………何か、おかしくない?」
競技を終えて、衣緒と成一は眉を顰めて戻ってきた。
「確かに………おかしいんだ」
千尋もポツリと呟いて眉を寄せた。
………まさか、
思考が再開した時にはもう、裏庭に走り出していて、暑さじゃない汗が流れるのがわかった。

