千尋が手を伸ばすと、トキヤは毛を逆立てて千尋に爪を立てようとした。 『トキヤ、引っ掻いちゃダメだよ』 釘を刺すように由薇がそう言うと、トキヤは言葉がわかっているみたいに行動をやめて由薇に擦り寄った。 「………由薇、」 『ん?』 「その猫、カワイイ?」 『………うん』 不思議そうに返事した由薇に成一は頬を引き攣らせて、影助はじっと無表情にトキヤを見ていた。